英雄レトリウスのおはなし最終節

※6番目の石碑に書いてあった英雄レトリウスの最終節の書き起こしです。

最終節

天の神よ地の人よかの者をたたえよ。
ここに語られるはエテーネ建国王たる英雄
レトリウスのいさおしの最終節。
エテーネ王国を建国したレトリウスだったが
はげしすぎる生を送ってきたゆえの代償か
その身を死病に侵されていることが判明した。
時の放浪者キュレクスは友の死を厭い
病をいやさんとレトリウスの身体の時間を
巻き戻す術をほどこしたという。
果たして術は想定通りの効果を発揮せず。
病がいえることはなかった。しかしこの時
レトリウスの身にひとつのチカラが宿る。
それこそが時渡りのチカラであったという。
そしてその神秘の能力は死を目前とした
レトリウスが産み落とした子にも受け継がれた。
ほどなくして王は死病との戦いを終えられた。
これがエテーネ王国初代国王
レトリウス女王陛下最期の物語である。